長唄三味線をはじめたので歌舞伎を見たら普通に好きになっちゃった。

長唄三味線をはじめました。

自分の好きな人、池波正太郎にしろ誰にしろ長唄をやってる率がたかいぞ!!と気づいたので師匠について習うことに致しました。

時代は長唄!!!

ということで、習うとなったらやはり本場プロの芸を見に行く必要があると思って先月歌舞伎座まで足を運び「神の鳥」、「井伊大老」の二本立てを見てきました。私歌舞伎座は初めてでしてあまりの大都会に狼狽しながらもなんとか到着し観劇を経て感激しましたわ。

そうそう、歌舞伎座には大きな獅子の絵がございます。

私はすっかり忘れていたので見たことある絵だな、と記憶を辿ってみれば中学の青春時代模写したことのある川端龍子の『青獅子』でした。画集でみてからというものその力強い筆遣いと青い獅子という題材の清涼さが当時最高にクールでした。そんな憧れとの思いがけぬ再開になにやら胸が熱く。

あんなに大きな絵とは思いませんでした。あなたは歌舞伎座にいたのですねえ。

それからというもの歌舞伎の映像をみたりして忙しい身にまた趣味を増やしてしまい、道楽で身を滅ぼすのも時間の問題か……

お気に入りの芝居は『鳴神』。

歌舞伎はさすが庶民のお楽しみというだけあってエロい話も多いのですがこれは禁欲禁酒など厳しい生活を強いてきた偉い坊さんである鳴神上人様が、女のひとのおっぱいをうっかり触ってしまい、そこからなにかに目覚めて仕舞いには破戒してゆく、という物語です。

歌舞伎『鳴神』の錦絵(?)

描かずにはおられまいて、、、!

構造的に当時の庶民が野暮な一人の男を笑うという形になっており、それだけ色恋が当時の人々の目下の生きる楽しみとなっていたと思うとお江戸の人間の遊びにかける情熱が如何程のものだったか。(明治か幕末にきたとあるイギリス人が「これほど遊びを知ってる民族はいない」などと書いておりましたっけ。)

そしてそんなエロい話を大切に大切に「伝統芸能です」と守り継いでいる我々の国民性は、なかなかにキュートですな。

長唄の話からつい歌舞伎の話になってしまいましたが、さて私の三味線はどうなのだというと……

まだまだ曲に聞こえるような段じゃありませんなぁ(´;ω;`)